妊婦さんの抗生物質の影響について!妊娠初期は要注意!
抗生物質は体内の細菌やウィルスの繁殖を抑えるために
風邪薬、痛み止めやかゆみ止めなど数多く使用されています。
しかし抗生物質の中には妊娠中に服用することによって
抗生物質の成分が胎盤を通過してしまい胎児に影響を与えることが分かっています。
特に抗生物質を服用することで胎児の奇形性を引き起こす(催奇性)可能性があります。
ここでは妊娠初期の抗生物質による催奇性について
そして注意すべき抗生物質の種類についてお伝えしたいと思います。
妊娠中の抗生物質の影響
まず胎児に奇形性を及ぼす通常の確率は約1%とされます。
そして催奇性(奇形を引き起こすこと)のある抗生物質を服用することで
確率が約2%に上昇することが研究で分かっています。
つまり抗生物質を服用しても必ずしも奇形性を及ぼすのではなく、
催奇性の確率が約1%上昇するということを念頭に置いてください。
※これを高いとみるか低いとみるかは医師や妊婦さんによって分かれます。
そしてどのような奇形性を引き起こすのかは妊娠周期によって変わります。
妊娠前~妊娠4週未満の影響
逆に妊娠前~妊娠4週未満(妊娠超初期)には胎児の形成は
行われておりませんので抗生物質の影響はほとんど起きないとされます。
妊娠していることに気づかずに抗生物質を服用しても妊娠4週未満であれば問題ありません。
しかし妊娠4週目に達していれば産婦人科に相談するようにしましょう。
妊娠4週~妊娠7週の影響
妊娠4週目~妊娠7週目までの超敏感期と呼ばれる
時期が最も抗生物質の影響を受けやすいので注意してほしいです。
この敏感期は中枢神経や各臓器の形成をしている最中でなり
無脳症や脊椎の一部が左右に分離する二分脊椎などの神経系の奇形を引き起こしてしまいます。
産婦人科ではこの時期には抗生物質を処方することはほとんどありません。
妊娠8~15週の影響
妊娠8~15週目は手足などの末端の器官を形成している時期ですのでこの時期に抗生物質の影響を受けてしまうと手足の障害や目がちいさい、鼻が低いなどの末端奇形性を生じてしまいます。
妊娠15週目以降
妊娠16週目の妊娠安定期に入れば抗生物質による奇形性の可能性はほとんどなくなります。ただ催奇性のリスクはなくなりますが、副作用の強い抗生物質は服用することは勧められません。
妊娠中に注意すべき抗生物質
アミノグリコシド系
湿疹などの皮膚炎に処方されますが、成分が胎盤を通じて
胎児の聴覚に障害を与えてしまう可能性があります。
テトラサイクリン系
敗血症に処方されますが、胎児の肝機能に障害を及ぼすことが分かっています。
キノロン系
膀胱炎はもとより、気管支炎、肺炎などに処方される抗生物質ですが
妊娠中に服用すると骨格障害などを引き起こす可能性があります。
上記の抗生物質には妊娠中に服用することができませんので
産婦人科で処方されることは全くありません。
しかし安全な抗生物質であれば妊娠中にも処方されることがあますが
妊婦さんに最もよく処方され、様々な感染症に効く抗生物質である
ペニシリン系は胎児や母体にほとんど影響ありません。
その他、「セフェム系」「マクロライド系」「ニトロフラントイン系」なども
胎児や母体にほとんど影響しないため、妊婦さんに処方されます。
産婦人科で処方されるものは安全
抗生物質の催奇性や注意すべき抗生物質をお伝えしましたが
抗生物質は市販されておらず、必ず医師から処方されるものです。
産婦人科で処方される薬であれば胎児に悪影響なものは処方されません。もしご心配でしたら、産婦人科にご相談いただければ丁寧に
答えて頂けるので、抗生物質について尋ねてみましょう。
以上、妊婦さんと抗生物質についてでした
先生に聞いてみました!おすすめの葉酸!
葉酸サプリは胎児の成長に欠かせない栄養素である葉酸の
摂取を目的としたサプリメントで、胎児の奇形性を予防する効果も実証されています。
産婦人科でも葉酸の摂取を推奨されており、母子手帳にも
栄養補助食品(サプリメント)での葉酸の摂取をするように明記されています。
しかし葉酸サプリと言っても種類がたくさんあります。
当サイトでは管理人が産婦人科医にどの葉酸サプリを摂取すべきか聞いてまいりました。
⇒葉酸の選び方のポイントとおすすめランキング!